創芸社
売り上げランキング: 11833
これはひどい。
前触れもなく突如ライトノベル界に参入してきた新興レーベル・創芸社クリア文庫。その第1回配本2冊のひとつなのだが、これが漠然と予想していた以上にひどい代物だった。
どうひどいか? まず、ありえないレベルでの誤記が多い。
目は見る力を失ったように何も写らない。
(41ページ)
これなど、「目は~映さない」あるいは「目が~映らない」が正解だろう。「うつす」の誤用という単純なミスだけでなく、日本語としてもおかしな文になっている。
大きな組織というのは一度初めてしまった物は、なかなかやめられるものではないらしい。
(50ページ)
これも「はじめる」の誤用。あと、「物」はひらがなに開いたほうが自然である。
次に、非常に独創的な句読点と長音記号の使い方。
「先生なら行きますかー!?、本当にこんな研修先へ行きますかってんだっ。このボンド頭!」
(39ページ)
エクスクラメーションマークの次は1文字空けると学校で習わなかったのだろうか(直前の箇所ではきっちり空けていたりする)。そしてこの場合読点はいらない。
がぁ~ん。なっ、何っー!。
(186ページ)
「っー」のような表記は一般的ではないだろう(これは頻出する)。そしてエクスクラメーションマークのあとの句点もいらない。ぼくならば「なっ、何ーっ!」と校正する。
そして、句点・読点の脱落、あるいは表記ゆれ。
タッタッタッタッタ
(52ページ)
ガシャン! カンカラ、クワンクワンクワン。
(144ページ)
どうやら作者独自の感覚に基づいて使い分けられているらしいのだが、これはどちらかに統一すべきだ。
犯人の女の人は
「高山君。う・わ・ぎ……ありがとう。もういいわ」
と、首だけ振り返りながら言った。
(240ページ)
一般的に、「犯人の女の人は」のあとには読点を打つべきである。
こんな調子で、およそ校正係、まあそんなものはいないだろうから編集者が仕事をしたとは思えない表記ミスが頻出するものだから、読むのに非常に気力がいる。読み終えたときには誇張でなくばったりと倒れこんでしまい、しばらく動けなかった。勘弁していただきたい。
話のほうは基本的に、作者が鉄道に関する知識を開陳するだけで進むという、かなり安直な代物である。一般読者の知らないことを次々に繰り出していけば、たしかに話を転がしていくことはできるのだが、それは皮相的なものであって、根本のストーリーがありきたりではどうしようもない。キャラクターに多少の魅力があるのと、「國鉄」が民営化されず、民営化を要求するテロリストと鉄道公安隊が対峙するという舞台設定が面白いのとでなんとか最後まで読めたけれども、2巻以降は編集者が大幅に手を入れない限り、厳しいと言わざるを得ない。
唯一掛け値なしによかったのは、バーニア600氏のイラスト。かつて300ページ近い伝説のコピー誌を頒布して話題となった同人サークル・さくらぢまの中の人である。これは非常に上手かった。本の内容には不釣合いなほどに(そこまで言うか)。
桜井あおいも小海はるかも、かわいいです。
次は日本語を勉強してから書いてください。あと編集者、頼むから仕事しろ。
評価 ★☆☆☆☆
No related posts.
関連記事はYARPP関連記事プラグインによって表示されています。

ピンバック: 一雄×2(千葉県習志野市)
ピンバック: mizunotori
ピンバック: LightnovelsFeed
ピンバック: かいとすたー
ピンバック: とある学生の就職活動
ピンバック: 平和P
ピンバック: ろっぱ
ピンバック: fz / Fuzisawa
ピンバック: 篠山半太